社会保険料は、原則として「標準報酬月額」に基づいて決定されます。
しかし、従業員の給与が大きく変動した場合、従来の標準報酬月額のままでは実態に合わなくなるため、適切なタイミングで見直しが行われます。これが 「月額変更(随時改定)」 です。
■ 月額変更とは?
月額変更とは、給与が継続的に変動し、一定の条件を満たしたときに標準報酬月額を改定する手続きです。つまり、「最近の給与水準に合わせて、社会保険料を正しい額に調整する仕組み」です。
■ どんなときに必要になる?
次の3つの条件を全て満たす場合、月額変更が必要となります。
- 固定的賃金の変動があったとき
基本給や役付手当、通勤手当などの「固定的な給与」が増減した場合。 - 変動があった月を含む3か月間に支給された給与の平均額が、現在の標準報酬月額と2等級以上の差があるとき
実際の支給額との差が大きく開いている場合に見直します。 - 変動月以後引き続く3カ月の報酬の支払基礎日数が原則17日以上あること
休職などで出勤日数が17日に満たない場合や給与支給がない月があると対象外となる場合があります。
■ 月額変更のタイミング
月額変更が決まると、
4か月目から新しい標準報酬月額が適用されます。
(例)末締め、翌月25日払いのケース
10月に基本給改定 → 11・12・1月の平均で判定 → 4か月目である、2月から新しい等級が適用
■ なぜ月額変更が重要なのか?
月額変更を適切に行わないと、
- 社会保険料が実態と合わなくなる
- 将来の年金額にも影響
- 傷病手当金の支給額に影響がある
- 法定調書・算定基礎届との整合性が崩れる
- 行政調査で指摘を受ける可能性
といった問題が発生します。
従業員の給与改定があった際には、「月額変更が必要かどうか」を確認することが、企業の適正な労務管理において重要となります。
コメント